2019年3月22日に発売された「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」(以下、この記事では「隻狼」と表記します)。高難易度アクションRPG、いわゆる「死にゲー」として有名なソウルシリーズでおなじみのフロム・ソフトウェアのゲームです。
私は「仁王」が初めての死にゲーでしたが、次に出会ったこの隻狼に大ハマりし、何周もしてしまい、気づけばプレイ時間は40時間を超えていました。
「高難易度アクションがやりたい!」
「マルチプレイとか無しで、一人でじっくり世界観に浸りたい!」
という方には自信をもっておすすめできます。
この記事では、実際にプレイして良かった点、気になった点などまとめていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
隻狼のストーリー
時は戦国。雪深い峠を越えた先に、葦名の国はある。
「剣聖」葦名一心が、わずか一代で国盗りをして興した、北国の雄である。
だが、その葦名は存亡の危機にあった。
一心の孫である葦名の将は、窮状を憂い、自らの手勢に密かに告げた。
「もはや、寄せ手から葦名を守るための、尋常の術は無い」
「今こそ、あの御子が必要だ」
かくて御子は、囚われとなる。御子というが、その身は天涯孤独、家族も家臣も、なにもない。ただ一人の忍びを除いては…。
これは寄る辺なき、孤独な主従の物語である。
主人公は御子に従う忍びである「狼」であり、囚われの御子を救出しにいくところから物語は始まります。敵の目をかいくぐり建物に忍び込み、囚われの御子と再会し連れ出しますが、そこに葦名の将、葦名源一郎が立ちはだかります。戦いの末、狼の左腕は切り落とされてしまいます。
次に狼が目を覚ました場所は、荒れ果てた仏寺。気を失っていた狼を仏師が助け、かつて使用していた忍び義手を与えてくれました。狼は御子を奪還するため再び立ち上がります。
隻狼のゲームシステム
本作は戦国時代末期の日本を舞台としたアクションアドベンチャーゲームです。注意点は、アクションRPGではないこと。
体力や攻め力(攻撃力)の増加、スキルツリーの解放といった成長要素はあるものの、強い装備を手に入れてダメージを少なくしたり、レベルを上げてごり押しはできません。
主なシステムについて、紹介していきますね。
弾いて弾いて弾かれる!剣戟アクション
本作は体力のほかに、体幹ゲージというものが敵味方ともにあります。攻撃を受けたりガードしたりすることで徐々に溜まっていき、最大まで溜まると体勢が崩れます。この時、「忍殺」ができることを示す赤いマークが相手に表示され、ザコ敵の場合は一撃で倒せます。ボスの場合は体力ゲージが複数設定されていますが、その内の1本を削れます。
逆に、自分が崩れてしまうと追撃を受ける可能性が高く、ピンチに。また、体力が減ると体幹ゲージが溜まりやすくなるので体勢を崩しやすくなります。
体幹ゲージを効率的に溜めるには、相手の攻撃をタイミングよくガードする「弾き」を積極的に行っていく必要があります。相手の連続攻撃を上手に弾けたときは爽快感があります。
また、敵もこちらの攻撃を弾いてきます。敵の攻撃を弾いて反撃、相手に弾かれたらガード、タイミングを合わせて弾く…を繰り返し、徐々に体力を削っていくことが勝利の鍵です。
影は二度死ぬ..回生の力
本作の主人公である狼は、体力がゼロになった際に一度だけ御子の力により復帰できます。これにより思わぬところから複数の敵に囲まれた際に立て直しをはかったり、ボス戦では仕切り直したりします。ただし、一度この力を使うと、鬼仏(休息ポイント。ソウルシリーズでいうところの篝火)で休んだり、敵を一定数忍殺しないと再使用できません。
回生が使えない状態で体力がゼロになると、最後に休息した鬼仏まで戻され、スキル経験値と所持金が半分になります。減ってしまったものを取り戻す手段はありません。
様々な忍具を仕込める忍び義手
狼は序盤で片腕を失くし、忍び義手を使用することになります。義手には、かぎ縄が標準で装備されているので、木の枝や建物の屋根を縦横無尽に飛び回れます。
また、手裏剣や仕込み斧、爆竹など様々な忍具をフィールド探索により入手し、義手に仕込むことで使用できるようになれば、攻略の助けとなります。遠くの敵を手裏剣で一体ずつおびき寄せる、獣の敵を爆竹で怯ませる、大きな盾を仕込み斧で叩き割るなど、状況に応じて忍具を使い分けることでスムーズに攻略できるでしょう。
隻狼の良かった点
次に、本作の良かった点を挙げます。一言で言ってしまえば「戦闘が面白い!」ですが、もう少し詳しく見ていきますね。
強敵を打ち破った時の達成感
本作の最大の魅力は、この達成感にあると思います。最初は攻撃がいつ終わるのかもわからず、手も足も出ないままボスに負け続けました。何度も繰り返し戦うことで少しずつ挙動を覚え、ボスの行動後に何発まで攻撃を入れても大丈夫か見極め、ガードする攻撃と回避する攻撃を見切ることで、少しずつボスの体力が削れるようになります。そのようにして倒せた時の充実感は何物にも勝るものでした。何周もするうちにノーダメージで倒せてしまうなんてことも。
負けた後のやり直しが容易
ボス部屋のすぐ近くに、鬼仏が用意されています。そのため、負けてしまってもボスまでの長い道のりを何度も繰り返すということはなく、スムーズに再戦できます。何度も負けて覚えるゲームなので、再戦のハードルが低くなっているのはとても良い設計だと感じました。
隻狼の気になった点
戦闘が面白いのは間違いないのですが、一部気になる点もありました。
怨霊との戦闘
人間ボスとの剣戟アクションはとても面白いのですが、怨霊との戦闘では遠くからビームを撃ってきたり、最大まで溜まると問答無用で体力がゼロになる「怖気」ゲージが敵の攻撃をガードする度に溜まっていくため、また違った戦い方を要求されます。
特に隠しボス扱いの怨霊は通常より足が遅くなったり、水中で戦ったりと制約の多い状況で戦うことになるのもストレス要因でした。倒せばアイテムは得られますがストーリー進行上は避けられる相手なので、面倒であれば挑戦しないのも手です。
救済要素がない
本作ではオンライン協力プレイはできません。また、協力NPCをボス戦時に召喚するといったお助け要素もないため、どんなに勝てないボスがいても自分だけで立ち向かう必要があります。
心が折れれば積みゲーになってしまうかも…。
まとめ
最後にまとめますね。
- 何度も負けて強くなる高難易度アクションアドベンチャー
- 剣戟アクションが最高に面白い
- 救済要素はないので挫折の恐れあり
クリアするまで、何度も何度も敗北することになると思います。
しかしそれを乗り越え強敵を撃破したときの達成感は本当に大きいです。
ちなみにボス連戦モードも実装されているので、何度でも強敵と戦えますし、連戦モード専用の強化されたボスとの戦闘も楽しめます。
じっくり腰を据えて挑むアクションゲームを探している方、ぜひチャレンジしてみてください!