2024年3月22日に発売された「ドラゴンズドグマ2」。2012年に第1作が発売されたシリーズものとなりますが、ストーリーの直接的なつながりはありません。私は今作で初めて触れましたが、特に違和感なく世界観に没入し、色々寄り道しながら約50時間かけてクリアしました。
「オープンワールドのゲームって楽しいけど、主人公一人でどこか寂しい」
「思いっきり中世ファンタジーの世界に没入したい」
という方にはおすすめできる本作ですが、色々と気になる点もありました。
そこで今回は、本作のストーリー、主なシステムに触れながら、プレイして感じた良かった点などを解説します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ドラゴンズドグマ2のストーリー
始まりは地の牢獄。
失った記憶の奥底に、竜の声が響く。汝、覚者となりて我を討て。
其れこそ世界の理なり。人の王国と獣人の国、二国の思惑と因習の狭間で、
一人の英雄が、為すべき使命を思い出す。己が目、己が心を通して見える理とは―
これは竜を討ち、玉座へと昇る者の物語
プレイヤーは竜に心臓を奪われた「覚者」となり、己の心臓と記憶を取り戻すべく旅に出ます。なお、覚者はキャラクタークリエイトができるので、好きな容姿に設定できます。
余談ですが、設定した体格によって持てる荷物の量や移動速度、スタミナ回復速度が変わってくるので、こだわりたい方は以下のリンク等を参考に作成するとよいでしょう。
なお、私は深く考えずにキャラを作成しましたが、攻略中に困るようなことは特にありませんでした。
【ドラゴンズドグマ2】体重の違いによる影響とおすすめ身長体重 – アルテマ (altema.jp)
ドラゴンズドグマ2のシステム
本作は仲間NPCと協力しながら戦うアクションゲームです。主なシステムについて解説していきます。
ジョブシステム
盾と剣を駆使して前線で戦うファイター、支援魔法や攻撃魔法で後方から戦うメイジなど、本作では全部で10種のジョブがあります。基本職はゲームスタート時から解放されていますが、他の職はクエストクリア等によって解放することで転職できます。
中には覚者専用のジョブもあり、ジョブごとに異なるスキルやアビリティを駆使して襲い来るモンスターと戦っていきます。
区分 | ジョブ名 | 特徴 |
基本職 | ファイター | 敵を引き付けて前線を維持 |
アーチャー | 後方から敵の弱点を確実に貫く | |
シーフ | トリッキーな動きで敵をかく乱 | |
メイジ | 回復・支援寄りの魔法職 | |
上級職 | ウォリアー | 大剣や大槌で豪快に敵をなぎ払う |
ソーサラー | 攻撃に特化した魔法職 | |
覚者専用職 | 魔剣士 | 苦手な場面が少ない万能職 |
マジックアーチャー | 追尾性能の高い魔法矢を駆使する | |
幻術師 | ポーンのサポートや敵の同士討ちを誘う | |
アリズン | すべての武器を扱える |
私はファイターやシーフのような前衛職のほか、アーチャーも楽しめましたが、メイジやソーサラーといった魔法職だけは上手に立ち回れませんでした。ジョブによって使用感や対応できることが全然違うので、自分のスタイルに合ったジョブを選択して戦いましょう。
すべてのジョブを使いこなす必要はなく、自分が苦手な役割は後述するポーンに担ってもらえば良いのです。なお、回復魔法が使えるジョブはメイジだけなので、パーティに一人は編成した方が安定します。
ポーンシステム
本作では、従者である「ポーン」を連れて冒険します。ポーンには常に仲間として付き従うメインポーンと、最大2人まで雇用できるサポートポーンがいます。
メインポーンは覚者と同様キャラクタークリエイトが可能なので、お気に入りのキャラクターを作成しましょう。サポートポーンは他のプレイヤーが作成したポーンで、街やフィールドにあるリムストーンから雇用できます。サポートポーンのレベルは雇用した時点から上がらないので、覚者やメインポーンのレベルが上がってきたら適宜入れ替えて進めていきます。
自分よりもレベルの高いサポートポーンを雇用する場合、リムと呼ばれる専用通貨が必要になります。レベル差が大きくなるほど高額になるので、自分と同じか少し高いくらいのポーンを雇うようにすると良いでしょう。
ポーンは体力が尽きても覚者が生きていれば蘇生できますが、一定時間経つと消滅(ロスト)します。また、水中にポーンが落ちると問答無用でロストしてしまうので、水辺で行動する際は特に注意が必要です。
なお、ロストしたポーンはリムストーンから再加入させられます。メインポーンは所持品を持ったまま再加入し、サポートポーンの所持品は倉庫に送られるため、アイテムを失うことも無いので安心してください。
時間の経過
本作のゲーム進行は時間経過による影響を受けます。夜は見通しが本当に悪く、移動する際はランタンで光源を確保する必要があります。頼みの綱のランタンも燃料が無くなったら消えてしまうので、補給用の油を持っておくと安心です。また、序盤では苦戦する強さのアンデットモンスターが出てくるようになるので、私は日が沈みかけたら野営し、できるだけ日中に行動するようにしていました。
他にも、肉や果物などは時間経過とともに傷んでいきます。例えば「ケモノ肉」→「腐りかけのケモノ肉」→「腐ったケモノ肉」といった感じです。腐りかけはアイテムとしての効能が上がりますが、腐ったものを食べてしまうと毒状態になります。
クエストによっては発生から一定期間以内にやらないと救出対象が死んでしまうなど、結末に影響を及ぼすことがあります。
ドラゴンズドグマ2の良かった点
本作の良かった点は次のとおりです。
リアリティのある自由度の高い冒険
本作では、快適な旅などありません。移動は基本徒歩で、馬に乗って駆け抜けることもできず、崖から落ちたら簡単に死にます。また、所持重量の概念もあるため、あちこち探索しているとあっという間に荷物がいっぱいになり動きが遅くなってしまいます。
一応牛車の定期便が運行されている区間があって、利用すれば移動時間を大幅に短縮できます。しかし、道中ではモンスターの襲撃イベントが発生し、ボス級のモンスターが登場することも多く、牛車が破壊されると結局歩いて進むことになります。
また、クエストのヒントは限定的で、解決するにはよく人の話を聞いたり探索したりする必要があります。サブクエストはやらなくても物語は進むので、1周目は攻略情報をできるだけ見ずに進めた方が没入できて面白いと思います。
昨今のオープンワールドのアクションゲームと比較すると不便ですが、それゆえに世界を実際に旅している感覚が強く、本作ならではの魅力だと感じました。
誰かと旅する楽しさ
自分が進めているクエストの攻略を異世界で経験しているポーンは行き先を先導して案内してくれたり、宝箱や未踏破の洞窟が近くにあると教えてくれたりします。また、戦闘中に弱点属性を伝えたり、敵を倒すと褒めてくれたりと、常に誰かしら喋っている印象があります。
会話パターン自体は決して多くないですが、賑やかな雰囲気をプレイ中感じていました。オープンワールドゲームは大体主人公一人であることが多いですが、本作は本当に誰かと旅をしているような楽しさがあります。
ドラゴンズドグマ2の気になった点
逆に気になった点は次のとおりです。
ファストトラベルの制限がかなり厳しい
ファストトラベルをする際には「刹那の飛石」という消費アイテムが必要です。各地の宝箱やイベント報酬で入手できるほか、店売りもされていますが高価です。1回使うごとに消費されるので、気安く使っていると長距離移動を徒歩で行うハメになるので、個数が少ないうちは慎重に使いましょう。
また、街や村、ダンジョンなどどこでも自由に移動できるわけではなく、「守りの礎」というファストトラベルポイントがある場所に限られます。守りの礎は街や村に固定で設置されているだけでなく、持ち運んで自由な場所に設置できるタイプのものもあります。
持ち運べるタイプの守りの礎は最大10個まで持てるようなのですが、私はメインクエスト攻略中にもらった1つだけしか見つけられませんでした。しかも、後半に訪れる大きな街には固定設置されている礎が無く、ずっとそこに置いておくことに…。
冒険している実感が得られるためファストトラベルを制限するのは理解できますが、各拠点には守りの礎を固定で設置し、使用するかどうかはプレイヤーの意思に委ねてもらえたらより良かったと思います。
オートセーブに頼りすぎると詰む
本作では宿屋や自宅に泊まったときにセーブできるほか、オートセーブ機能もあります。オートセーブは頻繁に上書きされるので便利ですが、行動によっては牢獄に入れられたり、重要なNPCが死んでしまうことがあり、やり直したくなる状況に直面することがあります。
やり直す場合は最後に宿泊セーブしたポイントまで巻き戻るので、オートセーブ頼みだと最悪積み上げてきたものが無駄になることも。しかも宿屋の宿泊料が高めで、頻繁に泊まろうとすると資金が足りなくなる点がやや辛かったです。
ポーンの「竜憑き」が厄介
「竜憑き」とはポーンだけが感染する流行り病で、末期の状態で宿屋に泊まるとその街のNPCが全滅します。発症したポーンは目が赤くなるほか、指示を聞かなくなったり好戦的な発言が多くなります。見落としたら街のNPCが全滅し、クエストの進行に支障をきたす可能性があるにも関わらず、壊滅イベントは宿泊によるセーブ後に起こるため、巻き戻しができません。
私もプレイ中にポーンが突然「その指示は聞けません」「力が溢れてくる…」といった、今まではしていなかったような発言をするようになりました。近づいて目を見ると真っ赤。これはマズイと思い、わざと水辺に落としてロストさせました。
まとめ
- 誰かと冒険しているような感覚を味わえるオープンワールドアクション
- 様々なジョブを使いながらポーンと共闘する楽しさ
- 不便さをリアリティと捉えられるかどうかで評価が分かれる
不便な点があることで冒険のリアリティを引き出している本作ですが、一方で、一度ゲームを開始すると最初からやり直す機能がなかったり、フレームレートの最適化がなされていないといった点が発売当初にユーザーから指摘されていました。公式はこうした声を受け、改善を表明し対応してくれていますので、一段落するまで待つのも良いかもしれません。
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